アルプスが見える地、
安曇野への移住
愛甲 さんご家族
滋賀県より移住
【人生は一度、最後は住みたい土地で】
「アルプスの見える所に住みたい!」、登山など一度もしたこともない夫のこの一言が、長野への移住のきっかけでした。
滋賀県に引越して17年、「もうここが永住の地か」と思っていたのですが、定年後の生活を考えた時、「人生は一度、最後は住みたい土地で、好きなことをして暮らしたい」、これが夫婦二人の思いでした。
アルプスと聞いて連想するのは、やはり長野県ということで、ある日、車で飯田~飯島~駒ヶ根と移住地探しに出かけました。塩尻を過ぎてぱっと目の前に広がった松本平、その向こうに見える北アルプス。この景色を見た時の感動は今も忘れません。「ここに住もう!」と、安曇野への移住を決めました。
【仕事探しは大変】
貸し農園を借りて野菜作りをしていた夫は畑ができる所、先々何かお店もしたいと、少し広い土地を探していたので、土地探しはなかなか難航しました。あきらめず安曇野に通うこと十数回。畑付きの今の場所に巡り合うことができたのは幸運でした。
移住を考えるときのネックは仕事のことだと思います。夫は専門職でしたが、年齢も50歳を過ぎていたため、同じ仕事に就くことは無理だと思っていました。「何でもする」と言っていましたが、やはり夫の仕事探しは大変でした。でも、今の仕事に就き、夫は「人生で同じ仕事をして終わるのではなく、違う職種を経験できたことは本当に良かった」と、今でも楽しく働いています。ちなみに今の夫の仕事はタクシードライバー。前職はレントゲン技師で、それまで医療界しか知らない人でした。
【今までで、ここが一番!】
私も65歳を前に勤めを辞め、好きな物に囲まれて過ごしたい、人との関わりが持てると、昨年から薔薇と猫雑貨、カフェの店「雑貨カフェRose.M」をオープンしました。ゆっくりお話をして、くつろいでいただける空間になればと思います。店作り、庭や畑作り、元気に伸びる草取り、やることはいっぱいですが、無理をせずゆっくり自分たちのペースで楽しみながらやっていきたいと思います。
大きな行動を起こすときの原動力は、いつも夫の「どうにかなる」という言葉。その一言に後押しされて、鹿児島と岡山出身の私たちは、兵庫~大阪~滋賀~長野と引越しを重ねてきましたが、「今までで、ここが一番!」と感じており、安曇野は永住の地となりそうです。